Cross Talk #02
地域への恩返しと、
新たな挑戦の物語。
「街づくり座談会」と題して、様々な部署の社員が集まり、ジェクトが届ける街づくりにせまる本企画。設計監理部の白原、不動産部の山口、経営企画部の米倉、工事部の火口内の4名をむかえ、ジェクトが川崎という舞台で人と街をどのようにつなぎ、街づくりをしているのかについて、部署や年齢を超えて語り合っていただきました。
Members
-
2023年入社 設計監理部
白原 凌示
Shirohara Ryoji
ジェクトの街づくりや地域貢献への取り組みに興味を持ち、ジェクトへの入社を決意した。その後、設計監理部に配属。現在は、企画図面や実施図面の作成から図面通り施工されているかを確認したり、役所申請を行うなど、工事における必要不可欠な工程すべてに携わっている。コミュニケーション力も非常に高く、みんなから愛される設計監理部の期待のホープ。
-
2021年入社 工事部 リニューアルグループ
火口内 鮎美
Higuchiuchi Ayumi
前職では空間デザインを行い、地域コミュニティにも携わる。ライフステージの変化で転職先を探していた際、前職のお客様であるオーナー様からジェクトを紹介してもらい、出逢う。現在はリニューアルグループのプランニングチームで、設計から商品選定、改修まで幅広く携わる。「工房カフェ」の設計も担っており、何でもできる多才なプレイヤー。
-
2018年入社 不動産部 業務管理課
山口 司
Yamaguchi Tsukasa
福岡で農業の仕事に携わっていたが、家庭の事情で中原区へ引っ越す。兄からの後押しもあり、未経験からでも資格取得を目指せる不動産業で、子育てとの両立をしながら働ける時短社員としてジェクトに入社。現在は、農家のオーナーさんに対しては前職で培った得意の農業トークも活かしてバリバリ活躍中。
-
2012年入社 経営企画部
米倉 万智
Yonekura Machi
大学の部活動で能楽部狂言会に所属し、人に何かを伝えることの奥深さと、地域を盛り上げることに興味を持つ。就活中にジェクトに出逢い、地域密着な企業姿勢に惹かれ、大阪から上京し新卒で入社。営業なども経験したのち、現在は広報や経営企画を担当。社内外の広報や地域情報誌の作成、経営会議の運営など幅広く携わるマルチプレイヤー。
お客様の想いを汲み取り、
妥協しない仕事を。
困難の先に見えてくるものとは。
部署が異なる皆さんですが、それぞれどのようなお仕事をされているかを教えてください。
- 火口内:リニューアルグループでは、まずは営業担当者がお客様のもとへ訪問してご要望を聞き、その後プランナーが同席して一緒に打合せをしながら進めていきます。時には、リニューアルグループ以外の社員も交え、イメージをすり合わせることもあります。お客様からは漠然とした「~みたいにしたい!」という意見をいただくことも多くあります。私自身のこだわりを伝えるよりも、お客様がイメージされる理想の状態に耳を澄ませ、お客様の理想を一緒具体化していくことを大切にしていますね。
- 白原:様々な視点から想いをカタチにしていくのは楽しいですよね!設計監理部でも基本的にはお客様のイメージをカタチにしていきますが、リフォームと比較すると企画図面の場合は仕上がりのイメージをお持ちでないお客様もいます。設計監理部としてオーナー様から求められていることは、ちゃんと適切な利回りのある資産価値の高い建物を建てることです。ただ、そればかりだと未来の住居者にとっては住みにくい家になってしまうこともあるので、私は設計をする上では必ず、「自分自身が住みたくない家の図面はひかない」と決めています。そのため、利益もちゃんと出しながら、快適で素晴らしい空間をイメージして図面を描くように心がけています。利益と暮らしやすさを両立させることは非常に難しく、たまに不動産部とぶつかることもありますけどね(笑)
- 山口:設計監理部と不動産部がぶつかることはたまに聞きます(笑)。不動産部について補足すると、私たちは建物を建てた後の管理を長期的にやっていくため、10年、20年後を見据えて「いかに入居が決まる物件であるか」や、「賃料をいただける物件であるか」の観点を重要視しています。そのため、オーナー様が抱く「次の世代に向けて土地を守りたい」という想いをきちんと汲んだうえで、社内で協議します。また、不動産部も内装工事など一部の工事はできますが、他の部署はより幅広い工事ができるため、オーナー様の理想を実現するために、他の部署と協力して行うこともあります。また、建てた後にオーナー様とずっと長く関わっていくので、お客様と最も近い距離で接することができる部署でもありますね。
- 火口内:ジェクトは幅広い依頼をお客様から頂いてますね。飲食店もあるし、ダンススタジオや動物病院、住宅、眉毛サロンなど。ジェクトに入社するまで、ここまで様々な分野の内装設計をするとは思っていませんでした(笑)そのため、毎回その施設の特徴に合わせて新しい知識を得ることも多いです。ダンススタジオの時には、防音や防震の対策が必要だったため、専門の業者にもお世話になることもありました。様々な建物に携わるからこその難しさと、成長があると感じます。また、企画営業部には「エリアスタッフ」というオーナー様のお宅を定期的に訪問し、弊社発行の季刊誌や完成現場見学会などのイベント案内、相続対策から資産運用まで様々な建物に関するお役立ち情報をお届けする方もいます。エリアスタッフさんが通っていたことがきっかけでオーナー様のご自宅や息子さんのお部屋の改修の相談を受け、企画営業部からリニューアル部に依頼が来たりすることもありますね。部署間での連携があるからこそのお客様と築けた信頼関係だなと感じます。
- 米倉:営業にありがちな「とにかく受注がほしい!」というスタンスだと、それは相手にも伝わりますよね。その点、エリアスタッフさんには「何かあった時、必要な時にご相談ください」という思いで、訪問してもらっています。だからこそ、困ったときにはジェクトが思い浮かび、頼りにしていただけているのかもしれないですね。
- 山口:僕も「ジェクトです!」と名乗ると、私の顔も見ないまま「いいよ~!ジェクトさんなら入っておいで~!」と言っていただくこともよくあります(笑)本当に地域でのジェクトの信頼がすごいなと感じていますね。逆に、この信頼に泥を塗るようなことはしてはいけないなという風にも強く感じますね。
- 火口内:リニューアルも、何かあったときにジェクトさんならお願いできるかなと思ってもらえるようなスタンスで営業しています。困ったときに頼りになる存在になれたらいいですね。
- 山口:そのため、時には無茶ぶりにお応えすることもありますよね(笑)。お客様からの要望をお聞きし、社内で検討している間に要望が変わっていたりとか…(笑)。でもジェクトとして長く続く関係性を大事にしているからこその醍醐味でもあります。たとえば、30年一括で企業に貸していた建物が返ってきた際、その建物を壊して建て直すか、壊して土地を売るか、はたまたリニューアルしてまた貸すか…など、30年後も見据えた提案ができるからこそ、お客様にとって本質的で長期的な価値提供ができるところがジェクトの強みだと思いますね。
仕事を通じてどのように価値を提供しているかについて現場の皆さんに今お話しいただきましたが、信頼と実績が積み上がり、会社としての価値も上がる中で、広報として活用出来ている部分はありますか?
- 米倉:そうですね、ジェクトの強みとして住まいのことならあらゆるニーズに柔軟に対応している点があります。つまり一辺倒に「建てましょう!」以外にも、さまざまな選択肢を提供できるということですね。その分、広報としては多方面に広めていかなきゃいけない大変さはありますが、同じ地域で次世代まで長期的にお任せいただける点も社員は自信を持っているので、そうした強みをご理解いただける様、ホームページや季刊誌で定期的に発信しています。弊社で発行している地域情報誌をご紹介している中で、「ジェクトさんはこれもできる?」と新しいご依 頼を頂くこともあります。こんな風に日常の延長線上に仕事が繋がっていくことは嬉しいですね。
儲かるかではなく、役に立てるか。
お客様や地域からの信頼に
全力で応えたい。
ここまでのお話を伺って、ジェクトさんの実績が川崎や地域の方からの信頼に繋がっていると感じました。皆さんがお仕事をされる中で、そういった部分を具体的に感じられることがあれば教えてください。
- 山口:ジェクトが訪問に行くと、お茶を出してくれたりお土産を下さったりと、とても歓迎してくださるんです。信頼いただけているなと、小さな瞬間から感じることが多いですね。お客様に信頼いただけているな、よくしていただいているな、と感じる分、逆に私たちが恩返しできているのかをいつも感じます。だからこそ、「信頼に応えられる仕事をしたい」「裏切りたくない」と思って仕事をしています。
- 火口内:信頼を積み重ねてきた秘訣として、ジェクトの社員はリスク管理がきちんとしています。法的なリスクがあったり、関わる方に不都合が生じる可能性がある仕事だとしたらお受けできないと伝えるという姿勢も長年ジェクトが会社としての信頼を得続けている理由だと感じます。地域貢献としては、近隣の小学校で木材などを題材に自然やSDGsについての出張授業を行ったりもしています。
- 米倉:そうですね。出張授業や、コンクリートまつりなど、ジェクトならではの地域活動が、地元の子ども達の学びや体験になっているのは非常によい事だと思います。広報として伝えていきたい魅力の1つです。
- 白原:人との繋がりについて、個人的な話になってしまいますが、オーナー様との繋がりが私の祖父母の故郷である街の雰囲気に似ていると感じます。故郷の街だと近隣との繋がりが強く、呼ぶときは店名や会社名ではなくではなく、「〇〇さん」と人名で呼んでいるんです。ジェクトでも農家さんが「白原さん、野菜持って帰って!」と渡してくれたり、仕事だけの関係じゃない人と人の繋がりがあって、ジェクトと街一帯がコミュニティ化していて素敵だなと感じます。
- 山口:お客様の方からご依頼をいただけるので、こちらとしてもお金儲けのためにすべて請け負うのではなく、お客様にとって必要な工事なのかを真剣に考えて、「これはお金をかけても無駄になってしまうかもしれない。」などと提案をお断りすることもありますね。また、「OOさんにお願いしたい」と名指しで依頼を受けることもあります。お客様と長くお付き合いする会社だからこそ、長く務めることに価値がある会社ですね。人が変わらないことも信頼を構築している理由かもしれません。今の時代だと、なかなか珍しいかもしれませんが、私はこういったジェクトらしい部分が好きですね(笑)
人と地域をつなぐ、それぞれの取り組み。
その裏側にある
ジェクトの価値観にせまる。
そのほかにも印象的なエピソードがあれば教えてください。
-
火口内:建物や土地を通じて、地域の人同士の繋がりが出来上がっているなと感じる瞬間が多くあります。例えば、動物病院の改修を担当したのですが、そのお客様から「診察までの待ち時間を有意義に過ごしていただけるようにジェクトが運営する工房カフェ(※)のチケットを配布したい」というご要望をいただき、社内に交渉し、チケットを配布することに。工房カフェも私が担当した物件だったこともあり、お客様の暮らしが物件を通じてつながられている気がしてとても嬉しかったです!
(※)工房カフェ…当社が運営するカフェの名前。設計~施工も全て当社で担当した。
- 山口:オーナー様が打合せの際にお子様といらっしゃった際、工房カフェへみんなでお茶をしに行くこともありますね。長年この土地の不動産や建築を担っているから、地域とジェクトの繋がりはとても濃いと思います。
- 米倉:工房カフェのマスターも当社の社員であることもあり、ふとした会話の中でお客様から家の修繕に関する要望を聞くこともあるみたいです。そんな時はジェクトの修理担当に繋いで、お客様のお困りごとを解決します。不動産や建設会社と普段あまり関わらない方も一定数いらっしゃると思いますが、工房カフェやジェクトが施工したバー、病院などを利用することを通じてジェクトを知ってもらい、ふとした時に「これはジェクトならやってくれるかな」「相談してみようかな」と思い出してもらえる存在になりたいと思ってます。生活に溶け込む、そんなイメージですね。
- 白原:色々な建物を設計をしたい人にはジェクトは合っていると思います。業務や案件の幅がとにかく広いです。住宅から工場、店舗、動物病院、公共施設など様々な建物に関わっています。信頼が積み重なり、会社の経営も安定しているので、難しい案件もありますが、様々なことに挑戦できる楽しさもあります。余裕がなかったら皆さんがおっしゃっているようなこともできないと思います(笑)
- 火口内:そうですね、社員が生活をするための仕事を行い利益をきちんと出すのはもちろんのこと、地域のために必要な新しい取り組みにも手を出せる。これもジェクトの良さですね。
- 米倉:その点では、ジェクトの社員はほんとに柔軟ですよね。歴史がある会社は一見すると新しいことに対して変化できないイメージもあるかもしれませんが、ジェクトは時代やお客様のニーズに合わせて、柔軟に対応できる人たちが集まっていると思います。
- 白原:私たちは、お客様にとっての最善をつくすことを第一に、その場のみの利益よりも長期的な視点で利益が出ればよいと考えています。そうして、10年20年後にでも「何かあればジェクトさんにお願いしよう」と思っていただけるような関係を構築したいのです。そのためにも、益々部署間での連携を強化し、チームジェクトとしてお客様や会社にも貢献していきたいと思います。
- 米倉:それが巡り巡って地域に対しても貢献することになっているといいですね。
変わらないものと、変えていくもの。
人を、街をつなぐ、
社員の新たな挑戦とは。
様々な事に挑戦されているジェクトさんですが、これから皆さんが挑戦していきたいことがあれば最後に教えていただきたいです。
- 火口内:わたしは、銭湯の施工や子供の遊び場などやったことのない案件をどんどん経験してみたいです。お客様のどんな依頼にも応えられるような存在に成長していきたいです。
- 山口:私は、高齢者の方が住む賃貸や、そういった方向けの制度をつくっていけたらと考えています。実際にご高齢の方の孤独死なども社会課題として話題にあがっています。オーナー様にとってリスクとなってしまう場合もあると思いますが、何よりも困っている人がいるからこそ、そこに貢献できるような建物、そして制度や仕組みを創っていきたいですね。例えば、オーナー様に代わって入居者を管理する人を設けるように、できることは沢山あると思っています。ジェクトは地域にトコトン根差しているからこそ、しっかりと目が届く。地域のトップランナーとして、このようなことにもドンドン取り組んでいきたいです。
- 米倉:中原区はお店があまり多くはありません。そこで、ジェクトが大きな物件を借り上げ、企業やテナントに安く貸し出していき、街を盛り上げる取り組みができないかなと私は考えています。とにかく地域に恩返しをしていく存在でありたいですね。
- 白原:たしかに、若者代表としては少しだけ遊ぶ場所は少ないと感じたこともあります。映画館などの若者向けの施設が少ないので、ランドマークのような「中原区と言えば~」という建物をつくるのも面白そうですね!
- 山口:以前に中原区に引っ越してくださったお客様が「武蔵中原駅に着くとホッとする」と言っていたことがあって。私自身もそういった空気があるなとすごく感じています。目に見えないものほど、実はとても大事です。そういった「いい空気」が循環する環境をジェクトとしても守っていきたいですね。新しく来た人が馴染みやすく、昔からいる人も安心できる環境、そんな街にし続けていきたいです。
- 火口内:中原区は新しいものと歴史あるものがいいバランスで融合していますよね。だから住んでいる人もゆったりと気持ちよく暮らせます。変わるものもあるけど、変わらないものもある。大事なことを守りながら、これからも素敵な街にしていきたいですね。
- 米倉:以前、オーナー様から「ジェクトさん、この街は頼んだよ」と言われたことがあります。そう思ってもらえることへの喜びとともに、この街で事業を続ける責任も感じました。皆様の想いを胸に、地域に根差したジェクトだからこそできるより良い街づくりにこれからも邁進していきたいと思います。